2008年11月13日木曜日

シルクドソレイユ「サルティンバンコ」

いまハワイでシルクドソレイユの「サルティンバンコ」が公演中です。

火曜日に友達と行ってきました。



シルクドソレイユは1980年代にカナダのケベック州で生まれたサーカス集団。「サルティンバンコ」は「ベンチに飛び乗る」という意味のイタリア語”saltare in banco”から来たもので、カラフルなイタリアの大都市を舞台に、そこに住む人々の多様性と類似性、活気溢れる大通り、そびえ立つ高層ビルなど、都会における様々な体験を寓話的且つアクロバティックに表現した演目です。かなり歴史のある演目で20年以上やっているのだとか。日本でも2000年から2001年まで公演していたようです。

私は今年の夏にフロリダのダウンタウンディズニーで初めてラ・ヌーバを見て以来、すっかりシルクドソレイユのファンになってしまいました。
シルクドソレイユのすごいところは、ショーの間、常に舞台全体がひとつの絵になっていること。例えば、ひとりの演者が舞台の中心でジャグリングをしているとき、たとえ全観客の視線がジャグラーに注がれていても、はじっこで他の登場人物も演技をしていて、舞台全体でひとつのストーリーを語っています。ただ単調に芸を見せるだけでなく、それを物語に仕立てて観客を惹きつけるのがシルクドソレイユの魅力だと思う。

サルティンバンコには大がかりな空間演出や斬新なパフォーマンスはないけれど、伝統的なサーカスの芸をシルクドソレイユ独特の表現で魅せているなあと感じました。ジャグリング、空中ブランコ、自転車などお決まりのサーカス芸でも、次に何をするのか予想がつかなくてワクワクした。

どの演技もよかったけど、一番すごかったのはひとつの空中ブランコの上で女の人2人がするパフォーマンス。途中命綱なしでやってて、落ちたらどうしようってすっごくドキドキした。友達とキャーキャー悲鳴をあげながら見てました。あとは、観客の中から選ばれた人が一緒に舞台に立って即興でやるパントマイムのショーがすごく面白かった!!さすがにこっちの人はみんなノリがよくて芸達者です。

2時間半あっという間に過ぎてしまいました。絶対おススメです♪

カウンセリング体験


ハワイ大学には、日常生活の中で様々な問題を抱える生徒のために無料でカウンセリングをしてくれるCounseling and Student Development Centerというのがあります。日本でカウンセリングと言ったら極度に精神が病んでる人が行くものという感じがするけど、アメリカの人はちょっとしたことでよくカウンセリングに行く。アルコール依存症や鬱病なんて深刻な問題じゃなくても、失恋した時やカップルの関係がマンネリ化した時もカウンセリングに行きます。

9月末の手術以来物事がなかなか思い通りに進まなくて、先週ついに電話中に泣き出した私に、大学院の友達が「カウンセリングで言いたいこと全部吐き出してきたらすっきりするよ」と教えてくれたので、早速アポイントメントをとって行ってみることにしました。

最初に結構な時間をかけてコンピューターのアンケートに答えます。アンケートの内容は自分が抱えている問題についての質問で、その中には「ドラックに依存しているか」「自分の性別について混乱しているか」などのかなり深刻な項目があった。その時点で、自分の問題なんて人様に話すに足ることなんだろうか?という疑問を抱いてしまったけど、とりあえず続行。私を迎えてくれたのは囁くような静かな声で喋るクリスという若い女性のカウンセラー。

立派な個室に通されて「イスに座って楽にしてね」と言われ、泣きだした時のためのティッシュまで用意されて、どこからでもどうぞって感じで向き合われたけど、何から話していいのかわからず。カウンセリングは初めてなので何を話したらいいのかわからないと言ったら、現在の私の状況についていろいろと質問して、私の抱えている問題を理解してくれようとした。
話し始めると、自分の言葉ひとつひとつに、クリスがその囁くような声にありったけの同情心を込めて「あなた大変ねぇ」「わかるわぁ」と繰り返すので、なんだかよけいに自分が可哀相になってきた。これは気分が沈んでるときには返って良くないのでは?最初は彼女の示してくれる深い同情心に感動したけど、最終的にクリスの慈愛に満ちた視線に対して、私はそこまで可哀そうじゃない!っていうちょっとした反抗心が芽生えてきてしまった。そこでセッション終了。赤の他人に心を開くというのはなかなか難しいな。

やっぱりどんなことがあっても最終的に問題を解決できるのは自分しかいないんだなと改めて思いました。でも全く知らない第3者に話を聞いてもらうことで自分自身を客観的に見直せるという点ではカウンセリングもいいと思う。
なかなか貴重な体験でした。

2008年11月10日月曜日

コメント

今まで特定のユーザーしかコメントができない設定になっていたようなので直しました。 これで誰でもコメントできるはず。よろしくお願いします!

2008年11月8日土曜日

Presidential election



火曜日の大統領選でハワイ生まれのバラク・オバマ氏が初の黒人大統領になりました。

ハワイはもともと民主党優位ないわゆるBlue stateですが、彼がハワイ出身ということもあって今回の選挙ではハワイの有権者の75%がオバマに投票したそうです。学校でもみんな選挙の結果に満足そうだった。

写真は姉が送ってくれたフロリダの街の様子。フロリダは選挙の結果を大きく左右する重要な州なのでもっと盛り上がったみたいです。


オバマの勝利はハワイに住む人にとって単なる誇り以上の大きな意味を持ちます。


ハワイには固有の文化があり、人種の多様性、地理的条件とそれによる特殊な経済構造など、いろんな面で他の州とは大きく違った性質を持っています。したがって抱えている問題も違う。


例えば、ハワイの健康保険は他の州に比べて格段に高い。クラスメイトによると、コネチカット州では、学生の健康保険は1セメスターにつき$300前後。それで医療費全てがカバーされるのに対して、ハワイでは学期に$800払っても医療費の70-80%しかカバーされない。医療の質は高いけど、保険料が高くて低所得者には買えないのが現状。これは自分も実際に体験しているので深刻さがわかります。この状況で、オバマの掲げるUniversal health careという政策に共感する人が多かったようです。


そしてハワイ経済も深刻な問題を抱えています。主産業である観光が成熟段階にありこれ以上の成長が困難なうえ、不況により観光客が激減。ホテル業界では毎日密かに数百人が解雇されているという噂だし、今期卒業のクラスメイトは就職難で苦労しています。オアフ島では人口の80%が観光産業に携わっているので、この状況は直接人々の生活に影響を及ぼしている。


こういったハワイ州の現状を肌で理解している人が大統領になったことは、ハワイの人にとってすごく心強い。オバマの革新的な経済政策にみんな期待しています。アメリカ市民ではないけれど、私も来年の春にはここで職を探さなければいけないので、オバマがあと半年で経済を立て直してくれることにすごく期待している。


今回の選挙でオバマの大きな勝因となったのは、My Spaceなどのソーシャル・ネットワーキング・サービスやテキストメッセージを利用したマーケティングと組織作り。オバマが当選した時、支持者全員にオバマ本人、ミシェル夫人、副大統領のバイデンからThank you mailが届いたそうです。オバマ陣営はITを駆使して浮動票層を取り込み、「チーム・オバマ」の一員としての有権者の忠誠心を高め、いままで大統領選で寄付したことのない人たちからも寄付を集めることに成功しました。 その資金力、さらに資金の透明性(特定の支持者から偏った出資を受けていない)が結局、更なる支持拡大につながったのも事実です。


共和党のマケイン候補について言えば、前ブッシュ大統領の不人気が同党のマケインの人気にも影響したことは間違いありません。政策も全体的にブッシュ政権の延長でした。8月末に美貌のアラスカ州知事サラ・ペイレンを副大統領候補に指名したことで一時リードを奪ったはいいものの、以来、その話題性からマケインより彼女のスピーチが放送されるようになり、しかも、選挙の1週間前にはそのペイレンが「Not ready for vice president」と国民に判断されてしまっていました。さらに、マケインの経験の豊富さは余命の短さと表裏一体。CNNのレポートによるとマケインは健康状態があまり良くないようです。


伝統的な支持基盤や政治的な理由が投票に大きくかかわるので一概にそうとは言い切れないけど、今回の選挙では、老い先短いおじいちゃんとヒステリックそうな女よりも経験豊富な副大統領候補にサポートされた若き黒人大統領候補にアメリカの未来を変えてほしいという浮動票層の意見が表れたのだと思います。

初の黒人大統領ということで敵も多いし、大変な時に大統領になってしまったけど、無事にアメリカを経済危機から救ってほしい。来年の5月までに。

2008年11月6日木曜日

Helloween

10月31日はHelloweenでした!

ワイキキのハロウィーンは、何カ月も前から準備しておいたとっておきの衣装を着てカラカウア通りを歩き回り、世界中から来た知らない人と一緒に写真を撮って、クラブで盛り上がる日です。

ワイキキの街は仮装した老若男女ですっかり浮かれきってました。


今年は私も前日に慌てて衣装を買って、当日は学校の後急いでメイクをしてもらって仮装して、大学院の子たちとワイキキへ!!仮装してたらいろんな人に一緒に写真を撮ってくれと言われた。これが次の日に世界のどこかで誰かのブログに載ってるんだろうなと思うとなんとなく感慨深い。

仮装してはしゃいでる子供はやっぱりかわいいです。そして、はしゃいでる大人は歯止めがきかない。さすがアメリカ。けっこう過激な仮装してる人もいます。すごい仮装はあげたらきりがないけど、地味に笑えたのはアダムとイヴならぬアダムとスティーブって胸のところに書いたほぼ裸のおっちゃん2人がいて、「スティーブって誰?」ってみんなに聞かれて嬉しそうにしてたのが、とても微笑ましかった。ゲイかなあ。

Senor Frogでは仮装コンテスト!!

優勝したのは真ん中のシュレック。


優勝した後ひとりぽつんとバーの隅でお酒を飲むシュレックの大きな背中が印象的だった。きっと普段はシャイな人なんだろうな。ハロウィーンの夜だけヒーローになったシュレック。まるでシンデレラのよう。ハロウィーンってなんて素敵なんだろうと勝手に感慨に浸っていました。

2008年10月30日木曜日

Field Trip

先週の金曜日はITのクラスのField TripでPolynesian Culture Centerに行きました。せっかくNorth Shoreまで行くんだからみんなで遊ぼう!ということで、朝9時に学校集合でField Tripの前にドライブ。クラスメートのMattが最近オープンカーを買ったので、大はしゃぎで出発!!


まずはH-3からKamehameha Highwayに乗ってOahu島の北東にあるMacadamia Nut Farm Outletへ。初めて来たけど、日本人観光客の団体さんがいたので観光コースのようです。美味しいコーヒーとマカデミア・ナッツが試食し放題でした。あと、生のマカデミア・ナッツの殻を割って食べてみたり、コーヒー豆の炒る前のものを食べてみたり、多少ワイルドな経験もできた。

そしてビーチへ!!ビーチではサッカーしたり、ボールで遊んだり、泳いだり、日々の勉強を忘れて散々遊びました。


ビーチの後はカフクでシュリンプ。台湾人の陽気なおっちゃんがやってるトラックで食べました。Volcano shrimpを頼んだらまるっきり海老チリだった。ボリュームたっぷりで美味しかったです。


ようやくポリネシアン・カルチャー・センターに到着。ポリネシアン・カルチャー・センターはオアフ島の北にあり、ポリネシア文化遺産の保護と隣接する大学への援助を目的としたテーマパークです。以前2回行ったけど、ダンスや音楽などポリネシアの伝統文化を昔のまま伝えていこうという趣旨の通りに、小規模で手作り感たっぷりなテーマパークです。施設は素朴だけど陽気なガイドさんやショーの出演者のおかげで、まる1日けっこう楽しめる。観光産業で一番大事なのは人だなあと改めて思った。あと、夜のショーがすごい!ポリネシアの7つの国のダンスが楽しめて、ファイヤーダンスは特に迫力があって楽しいです。
今日は授業の一環なので3時間くらいIT部門の人の話を聞いただけでした。伝統文化の保護を目的としてるのでアトラクションは基本的にスタッフによるパフォーマンスが中心で、テクノロジーを取り入れて変えていく気はないという話だったけど、テクノロジーを取り入れて見せ方を変えていくことは伝統文化を変えることとは違うので、PCCはもっと最新技術を使ったアトラクションを作ってもいいんじゃないかなと思う。というのも、もう20年くらい同じアトラクションを提供し続けているという話なので。いくらスタッフが陽気でも、昼のアトラクションはちょっと素朴すぎる。


Field Tripのまとめをしたあと、みんなでプレートを買って、海というか断崖で軽く夕飯。真っ青な海とハワイらしい緑の切り立った崖と赤く染まっていく雲がすごく綺麗でした。解散後、Mattの車に乗ってたメンバーはNorth Shoreでメキシカンを食べて、星空の下ドライブして帰りました。1日めっちゃ楽しかった♪今学期いろいろ大変だったけど、友達に助けられて楽しく生きています。

2008年10月27日月曜日

Tuesday


TIM606: Transportationのクラスで前の週に受けたテストの結果がものすごくひどかった。あまりのひどさに点数を見てがく然。学校しばらく休んでて…ていう言い訳もあるけど、本質的に教授の要求してることと自分の勉強してることがずれてる気がする。

1年間やってきて思うのは、アジア人の教授とアメリカ人の教授ではスタイルが全然違います。そして、それに合うかどうかでかなり成績が変わってくる。

前の学期は台湾人の女の教授の授業があって、その人のテストは全く日本式。とにかく教科書や授業でのノートを1語1句暗記する必要があって、生徒の意見は聞いてこない。そういうテストに慣れてないクラスメートはめっちゃ文句を言ってたけど、私は全然できた。

今学期のTransportationのクラスはブラジル人の先生で、その人のテストでは、授業の中で触れたセオリーやモデルを自分なりに理解して、自分の言葉で説明する必要がある。ときには生徒自身の考えを書かせることもあって、私にはすごく難しく感じたけど、テストが終わった後みんなはめっちゃ簡単だったって言ってて悔しかった。

それから、Paperについても、いちばん最初の学期にとった韓国人の先生は、何かを主張したいときにはその主張を裏付ける過去の文献を探してこなくてはいけないって言われた。えー?でもそれじゃ新しい考えなんてなかなか出てこなくて、学問がちっとも先に進まないんじゃ…って言ったら、「学問は少しずつ少しずつ積み重なってできあがっていくものなのよ」って言われて、面倒な世界だなと思ってしまいました。

でも今度のチャイニーズ・アメリカンの先生のPaperでは自分の意見を自由に書いてよくて、参考文献とかなくていいんですか?って聞いたら、「だってそれじゃ他の人のコピーになっちゃうじゃない」って言われて、ええーっ!前の先生と全く違う…ってちょっと戸惑った。でも、ほとんどの生徒はこういうスタイルの方が好きです。

自分にとっては基本的にアジア人の先生の方が何を求められているのかわかりやすい。でもアメリカ人の教授の授業の方が自分にないスキルを求められるのでたくさんのことが学べる気がします。とにかくあと1か月半めっちゃ頑張っていままでの遅れを取り戻そう!!